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咳嗽(咳)と喀痰(痰)対策のツボ。

現在インフルエンザやコロナなどの風邪症状が大流行しております。
そして、これからの時期はスギ・ヒノキによる花粉症、
後には黄砂も控えております。
これらの影響により様々な辛い症状が伴ってきますが、
その中の一つに咳や痰といったものがあります。

昨今は、咳や痰の症状が長引き慢性的になっている方も見受けられます。

咳や痰の症状でまず最初に思いつくのは風邪症状です。
風邪では、気道が炎症することにより分泌物が過剰に増えた際に
こうした症状をもたらします。

また花粉症でもアレルゲンにより喉が刺激された際に起きる咳、
更には鼻水や後鼻漏が原因で痰が絡むこともあります。


ここで咳と痰の症状についてみてみます。
咳は咳嗽(がいそう)、痰は喀痰(かくたん)と言います。

咳:咳嗽(がいそう)・・・気道内に貯留した分泌物や吸い込まれた異物を
気道外に排除するための生体防御反応の一つ。
痰:喀痰(かくたん)・・・気道粘膜からの分泌物であり、細菌・ウイルス・
アレルゲン・塵埃・その他各所細胞が混じっている。

東洋医学では、咳・痰のことを咳嗽(がいそう)と言い、
咳声(せき)が出て痰が出ないものを咳、
痰が出て咳声が出ないものを嗽という。

咳嗽は患っている期間により、それぞれ急性咳嗽(3週間未満)・
遷延性咳嗽(3~8週間未満)・慢性咳嗽(8週間以上)なっております。
原因としましては、
急性咳嗽・・・ウイルス性感冒・肺炎マイコプラズマ、肺炎クラミジア・百日咳
遷延性咳嗽・・・気道感染が最も多い。
慢性咳嗽・・・咳喘息・胃食道逆流性・後鼻漏など非感染性疾患が多い。
といったものが挙げられます。

またタイプとしては、
痰を伴わない乾性咳嗽
(風邪症候群・過敏性肺炎・気胸・胸膜炎・肺炎クラミジア・肺炎マイコプラズマなど)
痰を伴う湿性咳嗽
(ウイルス・急性期気管支炎・肺炎・肺水腫・気管支喘息・COPD・気管支拡張症など)
があります。

咳嗽の原因を東洋医学的に分類しますと、

外感病
急な気候変化・室内外の寒暖差(風寒)
急な気候変化・高温環境下の作業(風熱)
内傷病
過労・体力消耗・長患い(肺気虚)
飲食不摂生(痰湿阻肺)
精神的ストレス(肝火犯肺)
加齢・房事過多(肺腎陰虚)

といったように気象状況から生活環境、食生活、
メンタル面、年齢的なものに至るまで
様々な面を挙げております。

(参考:新版東洋医学臨床論)

ということで、
今回は症状に応じた咳嗽(咳)・喀痰(痰)症状に
良いとされるツボを幾つか紹介します。
下の各ツボをクリックしますと、
はりとお灸の豐春堂ブログのコーナー
「お灸をしよう!」にそれぞれリンクしております。

風邪症候群:中府天突璇璣華蓋紫宮玉堂膻中大杼肺兪厥陰兪尺沢
気管支喘息:天突水突中府気舎気戸大椎身柱大杼風門肺兪膈兪
咳止め:中府天突尺沢孔最
風寒による咳嗽:風池風門列欠
風熱による咳嗽:風池大椎合谷曲池
過労・体力消耗・長患い(肺気虚)による咳嗽:足三里太淵太白気海関元合谷肺兪
飲食不摂生(痰湿阻肺)による咳嗽:中脘陰陵泉足三里豊隆太白
精神的ストレス(肝火犯肺)による咳嗽:太衝行間陽陵泉魚際尺沢肺兪肝兪
加齢・房事過多(肺腎陰虚)による咳嗽:太渓照海復溜太淵膏肓肺兪腎兪尺沢

咳や痰の症状には、鍼灸も適応しております。

「治未病」
無理や我慢は長患いの元となります。
日常生活に支障が出るような症状へ至る前の段階で、
早めの対策を施していきましょう!

また日頃の対策としまして、
先ずは悪化予防に手洗いうがいは小まめに行いましょう。
またマスクを着用しておきますと、吸う空気の中に水蒸気が含まれており、
気管粘膜への加湿効果が得られます。

室内の湿度は、加湿器やタオルを掛けておくなどして40~60%くらいを
保てるようにしましょう。
更にプラスとして就寝時には、乾燥を防ぐ濡れフィルターがセットとなっている
就寝用マスクを付けて寝るというのもお勧めです。

生活習慣では喫煙(受動喫煙)からの有害物質の吸入を避けることや、
特定のアレルゲン物質を除去するために室内の風通しを良くしてカビ発生を防ぎ、
エアコンや換気装置などのフィルター掃除、室内も小まめに掃除もをするといった
こともひと手間掛けておくことも予防に繋がります。

東洋医学的な対策としましては、
外感病から来る咳嗽には、長引き慢性的な症状へ移行しないように、
安静と休養をしっかり取ることが基本となります。
飲食不摂生から来る咳嗽では、多量過剰な水分・アルコールの摂取は控えること。
精神的ストレスからくる咳嗽では、例えば休日は趣味や好きなことに没頭したり、
気分転換にお出掛けしてみたりと、体の力を抜いてストレスを発散させる
時間を作っておくことも大切です。
加齢などから来る咳嗽では、ウォーキングといった軽い運動をして
適度に肺を使ってあげるといったことも効果的です。

咳嗽や喀痰と一括りに言いましても、
自然気象状況、生活環境や習慣・加齢など、
人それぞれに様々な要因があります。

また喉や気管は生活する上で
絶えず使わなければならないところでもあり、
なかなか快方に向かいづらく、
慢性症状となりやすくもあります。
そうした意味でも、初期の段階で無理をせず
早めの処置対応が肝心となります。

昨今は、お仕事でも働き方改革などと言われる時代です。
体も同様にブラック企業労働のように酷使することなく、
適度に使いながら大過なく過ごしていきましょう!