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ツボ対策

慢性便秘症対策のツボ。

 健康で元気に快適な生活を送る上で欠かせないものを
3つ挙げるとすれば、「快食」「快眠」「快便」であります。


 こうした生きるために必ず行うサイクルがあってこそ、
日々変わることなく心身共に健康が保たれているという
訳であります。


ですから、「食欲不振」「不眠」「便秘」というものは、
快適な生活を妨げる要因と言えるわけであります。



 その中で、今回は「慢性便秘症」について取り上げて行きます。

 慢性便秘症診断ガイドライン2023によりますと、便秘とは
「本来排出すべき糞便が大腸内に滞ることによる兎糞状態・硬便、
排便回数の減少や糞便を快適に排泄できないことによる過度な怒責、
残便感、直腸肛門の閉塞感、排便困難感を認める状態」
と定義されております。
※怒責・・・排便時などに下腹部に力を入れること。
 また慢性の定義は「6カ月以上前から各症状が発症し、
最近3か月間はその症状が持続している」こととあります。


 慢性便秘症の有病率は、およそ日本国民の約15%とされており、
全体的では男性よりも女性の方が多く、70歳以降では性差はなくなります。
 便秘の発症リスクとしては、性別(女性が多い)・身体活動性・主観的健康度・
腹部手術歴・特定の基礎疾患・加齢・薬剤といったものが関連しております。
 慢性便秘症の原因となりうる基礎疾患としては、糖尿病・甲状腺機能低下症・
膠原病・パーキンソン病・うつ病・消化器の腫瘍・巨大結腸・痔核などがあります。
※身体活動性・・・安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する
骨格筋の収縮を伴う全ての活動のこと。
※主観的健康・・・医学的な健康状態ではなく、自らの健康状態を
主観的に評価する指標のこと。

  また東洋医学では、便秘のことを「大便秘結」と呼び、
便秘原因の違いにより「熱秘」「気秘」「虚秘」「冷秘」
に分類されております。


熱秘・・・飲酒・脂っこいもの・辛いものなどを
摂り過ぎたりしたことにより津液を損傷し、
結果胃腸が乾燥して熱くなることにより生じる。
症状としては、口が渇く・口臭・赤ら顔・のぼせ・ニキビ吹き出物
などがあり、便は硬い乾燥便となる。

気秘・・・ストレスや長い期間動かなかったことなどにより、
腸の働きが低下することにより生じる。
症状として、便は硬く乾燥し、便意はあるが残便感がある。
便の形状は一定ではなく、ゲップが頻繁にあり、お腹の張りや痛みを伴う。



虚秘・・・気虚と血虚により生じる。
気虚は過労などにより全身に巡らせる機能が低下して生じるもの。
血虚は長患いや産後などに腸内の潤いが失われて生じるもの。
症状として、
気虚は便の出始めが硬く、後に緩くなる。いきんでも
滑らかに排便されない。疲労感・倦怠感・息切れ・自汗がある。
血虚は兎糞状の便となり、顔色に艶なく、めまいなどの症状がある。
※気・・・人体を構成し、生命活動を維持する極めて細かい物質のこと。
※血・・・血脈中を流れる赤色の液体で、豊富な栄養分を有している。
※気虚・・・気が不足・消耗したために、働きが機能しなくなった状態。
※血虚・・・血の不足・滋養する働きが少なくなった状態。


冷秘・・・身体の冷えにより、温める働きが低下することで生じる。
症状としては、排便困難であるが便は緩い。お腹や手足の冷えを伴う。


 慢性便秘症は、統計的に見ましてもクオリティオブライフ(QOL)や
労働生産性の低下をもたらし、その経済的損失は年間約120万円に
相当すると報告されております。

 更に便秘が続くことで、排便時に過度のいきみにより排便失神しやすくなり、
心臓への負担もかかりやすくなります。腸内細菌叢の異常(ディスバイオシス)の
異常により腸内代謝物が変化しており、動脈硬化や心血管疾患などのリスクも
考えられます。
※クオリティオブライフ(QOL)・・・人々の生活を物質的な面から数量的に捉えるのではなく、
精神的な豊かさや満足度も含めて、質的に捉える考え方。生活の質。人生の質。生命の質。
※腸内細菌叢(腸内フローラ)の異常(ディスバイオシス)・・・有益な菌(善玉菌)が減少したり、
有害な菌(悪玉菌)が異常増殖したりするといった、腸内細菌叢のバランスが乱れた状態のこと。


ということで、
今回は「慢性便秘症対策のツボ」を幾つかご紹介します!

体は声を発しませんが、
代わりに痛みや辛さで訴えてきます。
どのツボが良いかと迷われる時は、
今回紹介しましたツボの中から今の自分が気になったり
痛かったりする場所に近いところを選び、
まずはお灸やツボ押しをしてみてください。

腸の動きを良くする・・・足三里中髎
便通を良くする・・・大腸兪天枢上巨虚
熱秘による便秘・・・内庭曲池合谷
気秘による便秘・・・太衝合谷内庭肝兪
虚秘による便秘・・・
①気虚による:(肺気虚)合谷足三里肺兪 (脾気虚)陰陵泉脾兪 (腎気虚)気海腎兪
②血虚による:(血虚)足三里三陰交膈兪 (陰虚)復溜太渓
冷秘による便秘・・・(脾陽虚)足三里関元 (腎陽虚)太渓腎兪


各ツボは、アメーバブログ 「はりとお灸の豐春堂ブログ」の木曜コーナー
「お灸をしよう!」にリンクしております 。

また日頃の対策としましては、
バランスの良い食事
十分な睡眠と休養
適度な運動
ストレスを溜め込まない
といった生活習慣と環境の見直しをしてみましょう。

食事面では、水溶性食物繊維が豊富な食品を摂りますと、
水分を吸収して膨れ、便をかさ増ししますので、
腸の動きを刺激してくれます。
但し、大腸の通過が遅い或いは便の排出障害がある方は、
食物繊維を摂取し過ぎて逆に便秘が悪化する場合が
ありますので注意してください。


また一日一回以上はトイレに行き排便を習慣づけておきましょう。
例えば朝食後、朝バタバタしていてトイレに行くタイミングを
ついうっかり逃すことも便秘のリスクとなります。
便意を感じたら我慢せずに排便を心掛けることが大切です。

排便時の姿勢も前傾姿勢をとりますと、便が輩出しやすくなります。
排便時にはいきむ動作が必要となります。
いきむことで横隔膜と腹筋を収縮させて腹圧を高めると同時に、
膀胱・子宮・直腸などの臓器を下からハンモックのように支えている
骨盤底筋群を緩めることによりスムーズな排便がされております。


スムーズな排便の為には、腹筋運動を行って腹圧を高めたり、
肛門を締めて緩める運動を取り入れるにより、
骨盤底筋群の緩む感覚を身につけておくことも対策の一つです。



東洋医学的養生としましては、
まず、冷たい飲み物の過剰摂取による冷秘や、
辛い刺激物を摂りすぎによる熱秘の予防には、
適度なバランスの良い摂取を心げけましょう。

また、過労睡眠不足による虚秘とならないためには、
適度な休養と十分な睡眠を確保しましょう。


そして、ストレスの蓄積による気秘には、
適度な気分転換や運動などでストレスを溜め込まない
ようにすることが肝要となります。

言いたいことも言えずに胸の奥に溜め込んでおきますと、
次第に心が耐え切れなくなりますように、
お通じも溜め込むことが体の不調に繋がります。
これまでの生活習慣を見直しながら、
快便ライフを目指して行きましょう!

秋うつ対策のツボ。

ようやく秋らしさも感じられるようになってきました。

毎年夏の時期が長くなり、
暑さ寒さも彼岸までという言葉も、
今は昔となってしまいました。

また今年の夏時期は、
超猛暑日の気温40度越えという日も連発し、
屋外が危険に感じられることも多く、
不要不急の外出を控えることも多かった
のではないでしょうか。

そうした猛暑酷暑を何とか乗り切り、
ようやくエアコンなしでも過ごせる陽気となってきましたが、
何故か夏の盛りよりも体調が優れないと訴える方が
増えてきました。

これは元気で健康な状態とは言えないもの、
病に他至らぬ未病と言われるものであります。
これは一因としまして、
夏の暑さで運動量が不足して体力・免疫力が落ちた
ことが挙げられます。
同時にエアコンや飲食による冷えの蓄積により、
首肩腰膝など関節痛を訴える方も多くなりました。


また、ようやく厳しい暑さから抜けてホッと気が緩み、
これまで蓄積してきた疲労が一気に噴き出したとも言えます。
言わば『残暑バテ』のようなものでもあります。
『夏バテ』につきましては、以前紹介しました
『夏バテ対策のツボ』をご参照ください。

夏バテ対策のツボブログ


こうした中でも季節は進み、
気づけば秋分を過ぎてきますと、
いよいよ夜の方が長くなり、
日照時間が日に日に短くなってきます。


それに伴い、
体調面で以下のような症状を
訴える方が増えてきます。

「疲れが抜けない」
「いくら寝ても眠気がある」
「無気力で何もしたくない」
「気分が落ち込む」
「倦怠感が常にある」
「何をするにも億劫になる」
「ちょっとしたことでイライラが募る」
「いつもより食べ過ぎてしまう」


こうした症状は、
季節性の「秋うつ」ということも考えられます。


ということで、
今回は「秋うつ対策のツボ」を幾つかご紹介します!

体は声を発しませんが、
代わりに痛みや辛さで訴えてきます。
どのツボが良いかと迷われる時は、
今回紹介しましたツボの中から今の自分が気になったり
痛かったりする場所に近いところを選び、
まずはお灸やツボ押しをしてみてください。


うつ症状:百会肩井厥陰兪心兪膈兪脾兪胃兪腎兪膻中巨闕
中脘大巨関元内関神門湧泉三陰交足三里

疲労感:天柱膻中期門中脘肓兪大巨合谷曲池湧泉三陰交
足三里心兪肝兪腎兪

気力減退:百会天柱風池膻中中脘大巨大椎肺兪肝兪腎兪
合谷曲池太渓築賓足三里太衝

眠気をとる:百会天柱風池巨闕期門中脘肓兪大椎肺兪膈兪
腎兪太渓三陰交足三里手三里

イライラを鎮める:肩井肺兪心兪肝兪脾兪腎兪魄戸神堂魂門
意舎志室中府膻中巨闕期門京門肓兪足三里三陰交太渓

各ツボは、アメーバブログ 「はりとお灸の豐春堂ブログ」の木曜コーナー
「お灸をしよう!」にリンクしております 。

また日頃の対策としましては、
まず出来る限りお日様に当たる機会を増やしましょう。
太陽に当たる機会が少なくなりますと、
体内のセロトニンという物質が不足します。
セロトニンは、ドパミンやノルアドレナリンを調節して
精神を安定させる働きがあります。
セロトニンが不足しますと、意欲低下、ストレス、不眠、
うつ症状を引き起こす恐れがあります。
また太陽の光は、体内時計の調整にも大事な役割があります。

ですから、
天気の良い日は出来る限り日光浴を心掛け、
特に朝日を浴びるとより効果的です。
家も一日カーテンや雨戸を閉めっぱなしにせず、
日光を取り込めるようにしておくことや、
普段の部屋の照明をいつもより明るめにしておくことも有効です。

加えて、ウォーキングやストレッチなど軽い運動をしておきますと、
全身の体の血流が良くなり、体力維持にも繋がります。
ラジオ体操というのも、しっかりやってみますと意外に良い運動となります。

食事の面では、
うつの原因とも言われるセロトニン不足を補う
トリプトファンを含んだものがよいとされており、
白米、そば、牛乳、豆乳、チーズ、納豆、豆腐、油揚げ、マグロ、
カツオ、アジ、 すじこ、たらこ、バナナ などが挙げられます。

トリプトファンを多く含む食材を見てみますと、
朝食として摂るのに良いものが多くあります。
そうしたことからも、朝食を摂ることも症状改善の
一つに繋がります。
朝食を食べることで体温が上がることにより、
今日一日の活動がスイッチを入り、
本来の生活リズムを取り戻しやすくなります。


そして何より秋うつの対策は、生活習慣の見直しがカギとなります。
言い換えれば、日頃の生活習慣の乱れが
「秋うつ」を誘発する原因になるとも言えます。
昨今なかなか一定の生活リズムを作りづらい世の中ではありますが、
何事も心身が明るく楽しく元気良くなければ始まりません。

無理せず怠らずで体を養生していきましょう!

変形性膝関節症対策のツボ。

近年になりまして、膝痛を訴える方が増えてきております。
痛みの原因としましては、日常的な運動不足・肥満・過度な運動スポーツ・
加齢による膝関節周囲の衰えなどが挙げられます。


膝痛とは膝関節とその周囲に起きる痛みであり、
変形性膝関節症・スポーツによる外傷などと
いったものがあります。


また、膝痛には骨折や靭帯損傷などといった手術適応の症状もありますので、
その際は速やかに医療機関への受診を行いましょう。


そこで今回は、当院でも訴える方の多い変形性膝関節症を取り上げて行きます。
変形性膝関節症とは、関節軟骨が変形や摩耗することにより起きる痛みで、
40歳代からみられ始め女性の方が多い傾向にあります。
症状は痛み他に、関節部の熱感・冷える・浮腫む・腫れる・重怠い・
水が溜まる・庇うような歩き方をするといったものが挙げられます。


更に症状が進みますと、膝関節の動きが制限されたり、O脚・X脚といった変形、
膝周囲の筋肉が萎縮し、階段の昇り降りや正座が困難となってきます。


東洋医学的から見た膝痛の原因としましては、外感病によるものと、内傷病・外傷による
ものが挙げられます。
外感病とは、風・暑・湿・燥・寒・火といった季節や環境の変化、伝染病や流行病といった
外からの影響によるものです。
内傷病とは、暴飲暴食・過度な食事制限・過労・運動不足など不摂生な生活からの影響に
よるものです。
外傷とは、打撲・捻挫・骨折・刺傷・火傷・凍傷など外的な力からの影響によるものです。

外感病による膝の痛み
痺症(ひしょう)・・・『痺』とはとは詰まって通じないという意味です。
風・寒・湿・熱といった外邪によってもたらされ、経絡が詰まり、気血の流れが滞ることで
関節痛や痺れを生じさせるもの。
①行痺(風)・・・痛みの箇所が定まらず、初期には悪寒発熱の症状が出やすい。
運動制限を伴うことが多い。
②痛痺(寒)・・・固定した痛みで、冷えた感覚を伴う。運動制限やこわばりがあり、
寒さで症状が悪化し、温めると軽減する。
③着痺(湿)・・・固定した痛みで、重怠い感覚を伴う。湿度が高いと症状が悪化する。 
④熱痺(熱)・・・局所の熱感・発赤・腫脹を伴う。冷やすと症状が軽減する。
発熱・多汗・口が渇きやすい。



内傷病・外傷による膝の痛み
①血瘀(けつお)・・・外傷によって瘀血が生じ経絡が滞り、気穴の流れが通じなくなることで
痛みが生じるもの
②腎虚(じんきょ)・・・加齢などにより腎精が不足したことにより骨髄が充足されず、
関節周囲に滋養が行き届かず痛みを生じるもの。
③傷筋(しょうきん)・・・スポーツや労働などにより関節周囲に負担が掛かり、
局所的に気血が不足し、滋養が出来なくなることにより痛みが生じるもの。


ということで今回は
「変形性膝関節症」対策のツボを幾つかご紹介いたします

膝の局所治療:内膝眼・犢鼻・鶴頂・血海梁丘曲泉膝関
陰陵泉足三里膝陽関陽陵泉委中委陽陰谷浮郄

外感病への治療
行痺:風池大杼風門膈兪血海陽陵泉懸鍾太衝
痛痺:腎兪命門関元
着痺:陰陵泉三焦兪
熱痺:大椎曲池
内傷病・外傷への治療
血瘀:三陰交膈兪血海合谷太衝
腎虚:腎兪太渓復溜三陰交血海
傷筋:合谷太衝血海三陰交陽陵泉

体は声を発しませんが、代わりに痛みや辛さで訴えてきます。
どのツボが良いかと迷われる時は、今回紹介しましたツボの中から
今の自分が気になったり痛かったりする場所に近いところを選び、
まずはお灸やツボ押しをしてみてください。

各ツボは、アメーバブログ
「はりとお灸の豐春堂ブログ」の木曜コーナー
「お灸をしよう!」にリンクしております。
体の冷えと首肩こりは、それぞれの「対策のツボ」
ブログをご参照ください。

また日頃の対策としましては、
やはり膝痛の原因の一つとして筋力の低下が挙げられます。
ですから、膝関節周囲の大腿四頭筋をはじめとした筋肉のトレーニングを
行っておくことが大切です。
特に自転車のペダル漕ぎや水中運動が効果的です。


身体的には体重の増加も膝の負担を大きくしますので、適性の体重とする
食生活や生活改善も必要となります。


その他、日頃の痛みを抑えるために膝サポーターの装着や衝撃吸収性の高い
シューズの使用も考慮してみましょう。


そして、東洋医学的な対策となります。
行痺(風)の場合は、エアコンなど直接膝に冷たい風が当たらぬようにしましょう。
痛痺(寒)の場合は、体を冷やさぬようにしましょう。
着痺(湿)の場合は、味の濃いもの、脂っこいもの、辛いもの、過度の飲酒などの
暴飲暴食や偏食は避けましょう。
腎虚の場合は、過労は避け、適度な休養と十分な睡眠を確保しましょう。
傷筋の場合は、身体的に特定の部位ばかりに負担が掛からぬように、
日頃の動きを改善していきましょう。


膝は朝起きてから寝るまで休むことなく、体の重さを支え、
曲げ伸ばしを繰り返す負担の大きな部位となります。


また下半身は日々鍛錬しておりませんと、気づかぬうちに衰えてしまう
ところでもあります。特に年を重ねてきますと顕著に現れます。


痛みを抑えることはもちろん大切なことですが、痛みを出さないようにしておく
日頃からの予防・養生も大切なことです。


下半身の運動は地味で面白みのない運動が多く、
なかなか継続しづらいものでありますが、
出来るだけ長く快適な生活を送れるように、
コツコツと頑張っていきましょう!






股関節痛対策のツボ。

最近、股関節が固いという方が増えております。
身近な原因としては、まずは運動不足、そして
デスクワークなど椅子に長時間座りっぱなし、
合わせて座る姿勢が悪いといったものがあります。

また生活習慣も変わり、
昔のような畳の上で正座やあぐらといった生活をし、
トイレも和式でしゃがんで使い、
お風呂も小さく足を折り曲げて入った入りと、
股関節を始め、膝足首といった他の足関節も
頻繁に使っていた頃と比べて、
曲げ伸ばしをする機会は随分と少なくなってきています。


股関節とは、両脚の付け根にある骨盤と大腿骨を繋ぐ関節です。
体の中で最も大きな関節であり、臼状関節という高い可動性を持った
場所となっております。

股関節は立ったり歩いたりする際に体重を支え、
体を動かすための重要な役割を担っています。
それだけに股関節周囲を痛めてしまいますと、
立ち上がり時や歩き始め、
曲げたり捻じる時などで痛みが生じ、
日常生活に支障をきたしてしまいます。

股関節で痛みを訴える個所は太腿の付け根にあたる鼠径部が多く、
太腿前側にまで痛みを伴う場合もあります。
また初期の痛みであれば、痛みを伴いつつも生活が出来てしまう為、
無理を重ねて症状を悪化させてしまう場合もあります。


痛みの原因としましては、変形性股関節症によるものが多く、
例えば加齢により股関節の軟骨がすり減る、
体重増加で股関節への負担が増加するといったものが挙げられます。


この股関節痛はスポーツをする際にも多くみられ、
急なストップ動作や方向転換を要する
サッカー・バスケット・テニスといったものや、


他にもラグビー・アメリカンフットボール・
アイスホッケー・トラック競技なども股関節痛を
発症することがあります。


他にも臼蓋形成不全股関節脱臼といった先天的なものであったり、
骨折や股関節唇損傷といった外傷性のもの、或いは関節リウマチのような
炎症性のものから来るものもあります。


ということで、今回は股関節痛に良いツボを幾つかご紹介いたします。

体は声を発しませんが、代わりに痛みや辛さで訴えてきます。
どのツボが良いかと迷われる時は、今回紹介しましたツボの中から
今の自分が気になったり痛かったりする場所を選び、
まずはお灸やツボ押しをしてみてください。


股関節痛対策のツボ
環跳居髎風市陽陵泉丘墟大腸兪秩辺承扶
髀関伏兔陰市梁丘衝門血海三陰交


日頃の対策としましては、
股関節に負担の掛かる正座やあぐらをかいたり、
深くしゃがまないように注意しましょう。


猫背も股関節の負担が大きくなりますし、
長時間立ち続けたり座り続けたり、


動作では急に飛び跳ねたり捻る動作は
気を付けていかなければならないポイントです。

日常生活の中では、片方に重心が偏らないように
重い荷物を肩掛けで運ばないことや、

股関節への負担軽減の体重増加しないように
管理することが大切です。

歩き方も早歩きは避け、
踵から着地し足裏全体で地面を捉えて
つま先で地面を蹴り上げる歩き方にしますと、
股関節への負担を減らすことが出来ます。

就寝時に出る股関節痛には、
仰向けで寝る時は膝下にクッションを入れ、


横向きで寝る時は膝の間にクッションを挟む
といったようにしますと痛みの軽減に繋がります。

予防といったところでは、
股関節に負担の少ない適度な運動、
例えば軽めのウォーキングを継続する。


その際、クッション性の良い靴を履いておくと
負担がより少なくなります。

プールといった水中での運動も股関節への負担が少なくなります。


また、股関節周囲を使ったストレッチも効果的です。

スクワット:膝を前に出さず、お尻を真下に下ろすイメージで行います。

股割りストレッチ:四股を踏む前のように膝の上に手を置く形で行います。
負荷を上げたい場合は、肘を膝上に置きます。

カエルストレッチ:両足を開き気味にして四つん這いの姿勢になります。
次に肘をつき前腕を前に出し、そのままお尻を後ろに引くようにして
踵にお尻が付くように伸ばして行きます。

腸腰筋ストレッチ:一方の膝を立て、
後ろの足の鼠径部を伸ばすように意識しながら
もう一方の足は後ろに大きく開く。

股関節屈曲ストレッチ:仰向けで足を伸ばし、
片足を曲げて両手で抱えて胸の方へと近づける。


現代社会では日常生活で股関節を十分に使うことが難しく、
常日頃からストレッチや運動をして補っていかなければ固くなりやすく、
痛みを伴う怪我や故障を引き起こしやすくなります。
痛くなってから対処するよりも、
日頃から股関節をケアして痛み予防をしておきましょう!

対策ツボシリーズまとめ。

お知らせ欄にて続けております症状別の「対策ツボシリーズ」ブログですが、
ページ数増加に伴い見つけづらくなってきました為、まとめページを作成しました。
下記の気になる症状の所をクリックしますと、そこのページへ行くことが出来ます。

眼精疲労

首こり


冷え性


腰痛


お顔ケア

頭痛

頻尿

風邪

テニス肘ゴルフ肘

四十肩五十肩

耳鳴り

不眠

過敏性腸症候群

咳嗽(咳)・喀痰(痰)

免疫力アップ

季節ごと気象病対策のツボ。

四季折々、季節ごとに気圧・気温・湿度は変化していきます。

そうした気候変化や季節の変わり目といった際に、
体が対応できず体調を崩してしまう、
所謂『気象病』になることも少なくなりません。

ということで、季節ごとの気象病に対する
ツボや養生を幾つかご紹介します。

また時期特有の花粉症

忘年会新年会対策も加えておきました。

各症状は下記リンクから見ることが出来ます。
少しでもお役に立てれば何よりです。

花粉症対策のツボ

五月病対策のツボ

梅雨だる対策のツボ

夏バテ対策のツボ

秋うつ対策のツボ

忘年会新年会対策のツボ

免疫力アップ対策のツボ。

東洋医学におきまして、「治未病」すなわち本格的な病になる前に
治しておくということがあります。
病が軽いうち、或いは少し調子が落ちてきたという時に対処しておけば
元の体に戻るのも早く、普段の生活を続けることが出来ます。

しかしながら、仕事などでどうしてもつい無理をしてしまったり、
不摂生な食事や生活を続けてしまいますと、
気が付けば未病から
病へと向かう已病(いびょう)へと病が進んでしまい、
症状重く回復させるのにも時間がかり、
普段の生活もままならなくということにも繋がります。

そこで今回は、
日頃から免疫力を高め、
病になりにくい体にしておく方法の一つとしまして、
幾つかのツボをご紹介します!

体は声を発しませんが、代わりに痛みや辛さで訴えてきます。
どのツボが良いかと迷われる時は、今回紹介しましたツボの中から
今の自分が気になったり痛かったりする場所に近いところを選び、
まずはお灸やツボ押しをしてみてください。

各ツボは、アメーバブログ「はりとお灸の豐春堂ブログ」の
木曜コーナー「お灸をしよう!」にリンクしております。
またツボの場所が分からないなど分からないことがございましたら、
どうぞお気軽に当院にご相談ください。

気力を上げる:百会天柱風池中府膻中中脘大巨気海大椎
肺兪肝兪腎兪志室命門太渓築賓足三里合谷曲池

体力を上げる:膻中中脘肓兪大巨関元肝兪腎兪命門湧泉
太渓陰谷築賓陽池

精力を上げる:膻中中脘肓兪大巨関元肝兪腎兪志室命門
湧泉太渓地機陽池

生活の上で免疫力向上の肝は、
「よく食べ・よく寝て・よく出す」
つまりは食事・睡眠・排泄のリズムを
崩さないことであります。

また適度な運動やストレッチで体を動かし、
普段から腹式の深呼吸を心掛けましょう。
例えば日の出も段々と早くなってきましたので、
早朝ウォーキングもお勧めです。
朝日も浴びますと免疫力アップだけでなく、
体内時計がリセットされたり、
ストレスが軽減したりとなど、
一日の生活リズムを作るのには最適です。
また、その途中でストレッチやラジオ体操を加えれば、
体温を上げたり、体の血行促進に繋がるだけでなく、
自分の体の調子も確認することが出来ます。


他にも、
この時期「春眠暁を覚えず」とありますように、
幾ら寝ても日中に眠気に襲われることが多くあります。
こうした時は夜の睡眠時間だけでなく、
質の良い昼寝をするのも効果的です。
その際、力を抜く「脱力」することを意識して、
15~30分くらいを目安に一眠りしましょう。

そして何より、
日々暮らす中で笑いある生活というのが一番であります。
今の世の中笑えないようなことも多くありますが、
目先のこと近視眼的にばかり物事を見てしまいますと、
どうしてもネガティブな気持ちが優先してしまいます。
ネガティブな感情は免疫力には大敵です!
自分の見ている視野が狭くなっていると感じたならば、
まず限りなく遠くを見つめ、
次に目一杯視野を広げてみる動作をしてみましょう。
ストレスというものは常に身近なところに存在しますので、
遠く広く見ることによってストレスのある環境から
一時的に離れることが出来ますし、
気持ちのリセットも出来ます。

毎日色々なこともありますが、
まずは日々無事健康に過ごせたことに感謝であります。

「明るく楽しく元気良く」
そうした日々の積み重ねが、体の血の巡りを良くし、
体温を上げ免疫力の向上へと繋がっていきます。

日々何事もなく暮らすためには、
何よりも健康第一です。
そのためにも病気を寄せ付けない、
病気になりにくい体づくりを心掛け、
強い免疫力を養って行きましょう!

咳嗽(咳)と喀痰(痰)対策のツボ。

現在インフルエンザやコロナなどの風邪症状が大流行しております。
そして、これからの時期はスギ・ヒノキによる花粉症、
後には黄砂も控えております。
これらの影響により様々な辛い症状が伴ってきますが、
その中の一つに咳や痰といったものがあります。

昨今は、咳や痰の症状が長引き慢性的になっている方も見受けられます。

咳や痰の症状でまず最初に思いつくのは風邪症状です。
風邪では、気道が炎症することにより分泌物が過剰に増えた際に
こうした症状をもたらします。

また花粉症でもアレルゲンにより喉が刺激された際に起きる咳、
更には鼻水や後鼻漏が原因で痰が絡むこともあります。


ここで咳と痰の症状についてみてみます。
咳は咳嗽(がいそう)、痰は喀痰(かくたん)と言います。

咳:咳嗽(がいそう)・・・気道内に貯留した分泌物や吸い込まれた異物を
気道外に排除するための生体防御反応の一つ。
痰:喀痰(かくたん)・・・気道粘膜からの分泌物であり、細菌・ウイルス・
アレルゲン・塵埃・その他各所細胞が混じっている。

東洋医学では、咳・痰のことを咳嗽(がいそう)と言い、
咳声(せき)が出て痰が出ないものを咳、
痰が出て咳声が出ないものを嗽という。

咳嗽は患っている期間により、それぞれ急性咳嗽(3週間未満)・
遷延性咳嗽(3~8週間未満)・慢性咳嗽(8週間以上)なっております。
原因としましては、
急性咳嗽・・・ウイルス性感冒・肺炎マイコプラズマ、肺炎クラミジア・百日咳
遷延性咳嗽・・・気道感染が最も多い。
慢性咳嗽・・・咳喘息・胃食道逆流性・後鼻漏など非感染性疾患が多い。
といったものが挙げられます。

またタイプとしては、
痰を伴わない乾性咳嗽
(風邪症候群・過敏性肺炎・気胸・胸膜炎・肺炎クラミジア・肺炎マイコプラズマなど)
痰を伴う湿性咳嗽
(ウイルス・急性期気管支炎・肺炎・肺水腫・気管支喘息・COPD・気管支拡張症など)
があります。

咳嗽の原因を東洋医学的に分類しますと、

外感病
急な気候変化・室内外の寒暖差(風寒)
急な気候変化・高温環境下の作業(風熱)
内傷病
過労・体力消耗・長患い(肺気虚)
飲食不摂生(痰湿阻肺)
精神的ストレス(肝火犯肺)
加齢・房事過多(肺腎陰虚)

といったように気象状況から生活環境、食生活、
メンタル面、年齢的なものに至るまで
様々な面を挙げております。

(参考:新版東洋医学臨床論)

ということで、
今回は症状に応じた咳嗽(咳)・喀痰(痰)症状に
良いとされるツボを幾つか紹介します。
下の各ツボをクリックしますと、
はりとお灸の豐春堂ブログのコーナー
「お灸をしよう!」にそれぞれリンクしております。

風邪症候群:中府天突璇璣華蓋紫宮玉堂膻中大杼肺兪厥陰兪尺沢
気管支喘息:天突水突中府気舎気戸大椎身柱大杼風門肺兪膈兪
咳止め:中府天突尺沢孔最
風寒による咳嗽:風池風門列欠
風熱による咳嗽:風池大椎合谷曲池
過労・体力消耗・長患い(肺気虚)による咳嗽:足三里太淵太白気海関元合谷肺兪
飲食不摂生(痰湿阻肺)による咳嗽:中脘陰陵泉足三里豊隆太白
精神的ストレス(肝火犯肺)による咳嗽:太衝行間陽陵泉魚際尺沢肺兪肝兪
加齢・房事過多(肺腎陰虚)による咳嗽:太渓照海復溜太淵膏肓肺兪腎兪尺沢

咳や痰の症状には、鍼灸も適応しております。

「治未病」
無理や我慢は長患いの元となります。
日常生活に支障が出るような症状へ至る前の段階で、
早めの対策を施していきましょう!

また日頃の対策としまして、
先ずは悪化予防に手洗いうがいは小まめに行いましょう。
またマスクを着用しておきますと、吸う空気の中に水蒸気が含まれており、
気管粘膜への加湿効果が得られます。

室内の湿度は、加湿器やタオルを掛けておくなどして40~60%くらいを
保てるようにしましょう。
更にプラスとして就寝時には、乾燥を防ぐ濡れフィルターがセットとなっている
就寝用マスクを付けて寝るというのもお勧めです。

生活習慣では喫煙(受動喫煙)からの有害物質の吸入を避けることや、
特定のアレルゲン物質を除去するために室内の風通しを良くしてカビ発生を防ぎ、
エアコンや換気装置などのフィルター掃除、室内も小まめに掃除もをするといった
こともひと手間掛けておくことも予防に繋がります。

東洋医学的な対策としましては、
外感病から来る咳嗽には、長引き慢性的な症状へ移行しないように、
安静と休養をしっかり取ることが基本となります。
飲食不摂生から来る咳嗽では、多量過剰な水分・アルコールの摂取は控えること。
精神的ストレスからくる咳嗽では、例えば休日は趣味や好きなことに没頭したり、
気分転換にお出掛けしてみたりと、体の力を抜いてストレスを発散させる
時間を作っておくことも大切です。
加齢などから来る咳嗽では、ウォーキングといった軽い運動をして
適度に肺を使ってあげるといったことも効果的です。

咳嗽や喀痰と一括りに言いましても、
自然気象状況、生活環境や習慣・加齢など、
人それぞれに様々な要因があります。

また喉や気管は生活する上で
絶えず使わなければならないところでもあり、
なかなか快方に向かいづらく、
慢性症状となりやすくもあります。
そうした意味でも、初期の段階で無理をせず
早めの処置対応が肝心となります。

昨今は、お仕事でも働き方改革などと言われる時代です。
体も同様にブラック企業労働のように酷使することなく、
適度に使いながら大過なく過ごしていきましょう!

過敏性腸症候群(IBS)対策のツボ。

人にとって大切な生理現象の一つに『排便』があります。
毎日キチンと排便されることにより、有害なものを排泄し、
健康な体も維持されることにより、健康長寿にも繋がります。


消化から排泄に至るまでは、食事から約24~72時間を要し、
その間を口・食道・胃・小腸・大腸・肛門という流れを辿っていきます。


排泄において出口の方となります大腸は、
水分やミネラルを吸収しながら便を作る大事な役割があります。

そうした腸にまつわる言葉には、
『酒に別腸あり』『断腸の思い』『腸が腐る』『腸が見え透く』など、
精神的なものメンタルに関わる意味合いに使われることが多くあります。


自律神経によりコントロールされている腸の働きは、
日常生活におけるストレスといった心因的影響を
受けやすい臓器の一つでもあります。

ですから、仕事などで過度な緊張やストレスを受けることが続きますと、
過敏性腸症候群(IBS)という症状になることがあります。


過敏性腸症候群(IBS)とは、
大腸に原因となる異常が認められないにも関わらず、
便秘や下痢などの便通異常がある症状であります。

症状としましては、
下痢・便秘・下痢と便秘を交互に繰り返す交代性・排便時の腹痛・
お腹にガスが溜まる・みぞおちの痛み・吐き気・胸やけ・食欲不振
などといったものがあります。

また症状が重くなりますと、頭痛・頭重感・めまい・動悸・頻尿・
疲れやすい・手足の冷えといった自律神経失調の症状


抑うつ感・不安感・不眠・焦燥感・意欲低下といった
精神症状をもたらすこともあり、
QOL(生活の質)を低下させてしまう恐れもあります。


ということで、
今回は『過敏性腸症候群対策のツボ』を幾つかご紹介いたします!

下痢:中脘天枢関元脾兪腎兪大腸兪陰陵泉梁丘
足三里上巨虚下巨虚太衝太渓商陽手三里曲池

便秘:膈兪肝兪脾兪腎兪大腸兪中髎天枢大巨関元
足三里上巨虚太衝内庭太渓復溜三陰交陰陵泉
合谷内関

体は声を発しませんが、代わりに痛みや辛さで訴えてきます。
どのツボが良いかと迷われる時は、今回紹介しましたツボの中から
今の自分が気になったり痛かったりする場所に近いところを選び、
まずはお灸やツボ押しをしてみてください。

各ツボは、アメーバブログ
「はりとお灸の豐春堂ブログ」の木曜コーナー
「お灸をしよう!」にリンクしております。
他の痛み症状などは、それぞれの「対策のツボ」
ブログをご参照ください。


また日頃の対策としまして、
まずは体を冷やさないということが大事です。
特にお腹を冷やしてしまいますと、下痢や便秘が起こしやすくなります。
例えば通気性の良い腹巻きをするなど冷え対策を施しておきましょう。

また、入浴などでお風呂に入り
しっかりと全身を身体を温めておくことも大切です。

そして、食事に関しましては、
夜遅い食事や一度の暴飲暴食は控え、

出来る限り決まった時間で、
急がずゆとりをもって食べるように
心掛けることも肝要です。

また食事の内容も、
アルコール類、飴などの人工甘味料を含んだ菓子類、
香辛料の多い食べ物、コーヒーといったカフェイン類、
冷たい飲み物や炭酸飲料といったものも一度に多く
飲まないように気を付けましょう。


生活面におきましては、
生活リズムを整える一つの方法としまして
朝食をしっかりと食べ、トイレに行くというリズムを
作るようにすることも一つの方法です。


また適度な運動を継続して行うことで、
腸の動きを元に戻すように働きかけ、
合わせてストレスの軽減にも繋がります。

睡眠不足というのもストレスを溜める原因になります。
寝る直前までスマホをいじったりするのを控え、
就寝前は出来るだけリラックスして眠れる環境を
心掛けてみましょう。

今の世の中は過度なストレスのかかる場面に多く出くわします。
その緊張やストレスが存在する場所は、必ず自分の身近であり、
遥か向こうには存在しません。

ですから、ストレスを強く感じている時の自分をみれば、
無意識のうちに目の前のことばかりに意識が行き過ぎて
周りが見えていないことが多くあります。

一度ストレスのある場所から身を引いて、
広く遠い視野を持って見つめなおしてみることも
リセットする方法の一つです。

一年中緊張感の中に身を置くことなく、
リラックスして緩和する環境に身を置くことも
体にとっては大切なことであります。

不眠対策のツボ。

人が快適で健康的な生活を送るために必要な3要素と言えば、
『睡眠』『食事』『運動』であります。


その中でも『睡眠』は、
心身の疲労回復だけでなく、


内臓や筋肉を修復・再生をしたり、


免疫力の回復させたり、


記憶を定着させたり、

また成長期では、
「寝る子は育つ」とも言いますように、
成長ホルモンが分泌されるための時間でもあります。

しかしながら、
日本人は、世界的に見ましても睡眠時間が短いと言われており、
かつ現代では5人に1人が『不眠』で悩まれております。
不眠も『入眠困難』『中途覚醒』『早朝覚醒』といったものがあり、
日中の日常生活に支障をきたす場合もあります。

原因としましては、
昼夜逆転した生活であったり、

暑さ寒さ

寝具が合わないといった環境によるもの、

日々のストレスで緊張や不安が取れないことから来る心理的なもの、

体は疲れていながら脳が起きてしまう過労によるもの、

カフェインやアルコールの過剰摂取、喫煙、暴飲暴食といった飲食によるもの、

首肩こり・五十肩・耳鳴り・花粉症・咳症状・夜間頻尿
といった身体的症状によるものと多岐にわたります。


最近では、寝る前までスマホを見続けているというもの
不眠の要因の一つであります。

こうしたことにより長く不眠になりますと、
日常生活においては、倦怠感・意欲や集中力の低下・注意力判断力が鈍る、
感情のコントロールが効かなくなる、頭重感・めまいなどといった
症状が慢性的となってきます。


また肥満・高血圧・糖尿病といった生活習慣病だけでなく、
認知症のリスクも高める恐れがあります。


ということで今回は『不眠対策のツボ』を
幾つかご紹介いたします!

体は声を発しませんが、代わりに痛みや辛さで訴えてきます。
どのツボが良いかと迷われる時は、今回紹介しましたツボの中から
今の自分が気になったり痛かったりする場所に近いところを選び、
まずはお灸やツボ押しをしてみてください。

生活習慣の乱れによるもの:百会顖会天柱風池完骨肩井
ストレスによるもの:太衝内関神門百会風池
脳が休まらないことによるもの:合谷内関足三里三陰交百会神庭風池
飲食によるもの:内庭豊隆中脘曲池神門三陰交足三里
過労によるもの:復溜太渓三陰交
嗜眠(常に眠気が襲う)によるもの:足三里豊隆陰陵泉太白神闕太渓腎兪関元

他の痛み症状などによるものは、患部の治療も併せて行います。
首こり対策のツボ
五十肩対策のツボ
耳鳴り対策のツボ
頻尿対策のツボ


各ツボは、アメーバブログ
「はりとお灸の豐春堂ブログ」の木曜コーナー
「お灸をしよう!」にリンクしております。
他の痛み症状などは、それぞれの「対策のツボ」
ブログをご参照ください。

また日頃の対策としまして、
まずは部屋の温度湿度や照度といった
自分に合う睡眠環境の改善をしてみましょう。


例えば睡眠に入る1~2時間くらい前から部屋の明かりを
暗めにしておくのも良いかと思います。


ですから、寝る直前までスマホを見ていたり、
気になるかとスマホを枕元に置くのは、
不眠の助長に繋がりますので、
控えることも大切なことです。

また睡眠のリズムを乱さぬように、
出来る限り同じ時間に起床することも大切です。


カフェイン・ニコチン・栄養ドリンクといった強壮剤の過剰摂取、
寝酒、就寝直前の食事、食べ物では刺激の強い辛い物、
熱性の食べ物というのも不眠の原因となりますので控えておきましょう。

一方で睡眠に良い食べ物と言えば、
『幸せホルモン』と言われるセロトニンの材料となります
トリプトファンを含んだ食材です。

卵・ 大豆製品・乳製品・魚類・肉類といったものに多く含まれております。
特に朝食で摂取しておきますと、日中作られたセロトニンが
約15時間くらいで『睡眠ホルモン』と呼ばれるメラトニンへと変化し、
有眠効果をもたらします。

更にセロトニンを即すには、
朝日を浴びておくというのも方法の一つです。


加えて朝のウォーキングやストレッチなどで、
体を動かしておきますとより効果的です。
通勤通学時での歩きや自転車というのも
活用していきましょう。

もし寝床に入ることが苦痛と感じるならば、
無理せず眠くなった時だけ寝床に入り、
眠れない時は寝床から出てしまい、
「寝ることが苦痛である」
と自分自身に植え付けないことが肝要です。

また不眠による睡眠不足により、
日中睡魔に襲われたり、
眠気が取れないと感じている場合には、

昼寝の活用というものもあります。
昼寝は午後2時より前までに行い、
大体15~30分昼寝をしておきますと、
日中の眠気を解消し、
爽快感と集中力の回復に繋がります。

寝る動作において大事なことは、
体を脱力させるとこであります。
この脱力には『体の緊張と緩和』を使います。

まずは緩和の動作。
布団ベッドの上で仰向けになり、
肩の力を抜きます。
軽くあごを引き、
手の平を上に向け、
腕を少し体から離し、
足を肩幅程度に広げた状態になります。
目線を遠くに合わせ、
そこからゆっくりと視野を広げていきます。
呼吸は数呼吸1に対して吐く呼吸を2とし、
吐く呼吸だけに集中していきます。
落ち着いてきたら静かに目を閉じ、
今度は背中が布団に沈んでいくような感覚で
どんどんと脱力させていきます。


次に緊張の動作。
仰向けとなり、
みぞおち付近で手を組み左右で引き合います。
合わせて足に力を入れてピンと伸ばし、
足首を体の方へ反らすように
アキレス腱を伸ばしておきます。
その状態で5秒キープしたら、
パンと組んでいた手を離しますと、
同時に力を入れていた足も脱力して、
体全体が緩みます。


良質な睡眠は、
日々の健康で充実した生活のために大切なものであります。
そのためには、眠れるための環境づくりと合わせて、
体質改善というものも大事な要素となります。
その中で、鍼灸というものが少しでもお役に立てれば
何よりです。

耳鳴り対策のツボ。

人の知覚には視覚・聴覚・臭覚・触覚・味覚といった
五つの感覚『五感』があります。
この五感を使う割合で見てみますと、
視覚83%、聴覚11%、嗅覚3.5%、触覚1.5%、味覚は1%
と言った割合となっており、8割くらいが視覚が占めております。

その視覚の次に多く使われているのが『聴覚』であります。
聴覚は知覚の中で最後まで残る感覚でありまして、
亡くなる直前まで残っていると言われております。
そう考えますと、息の長い大事な器官でもあります。

また音は耳で聞くのではありません。
耳で変換された音の情報が脳に伝達され、
脳の中で蓄積されている情報と照合し、
その音が何の音であるか知覚・認知される
ことによるものであります。



今の世の中は音に満ち溢れております。
唯、その音というのも時代とともに変遷し、
かつては山や川など自然から届けられる音だったものから、

人の経済活動に伴うもの騒音であったり、
人工的に作られたデジタル音源であったり、
耳にする対象も随分と変わってきました。
また、音との距離も変わってきております。
今やスマホから簡単に音楽やオーディオブックを取り入れ、
ヘッドセットなどでいつでもどこでも手軽に聴くことが
出来るようになりました。


目で言うところのテレビを見ていた距離からスマホを見る
距離へと近づいたように、

ステレオやラジオから聴いていた距離からイヤホンにより
耳へ直接的に音が伝わるところまで近づいているように、
音に対する距離感も随分と近くなってきました。


当然、耳にかかるストレスや負担も大きくなってきております。

そして聴力も人の体の一部ですから当然老化が始まります。
耳の老化は一般的に40代から50代くらいから始まり、
まずは周波数の高い音域から聞こえなくなってきます。
例えばモスキート音という蚊の羽音のような音域は、
子供や若者にしか聞こえません。



聴こえチェック年齢というものがありますので、
今の耳年齢を確認してみましょう!
『モスキート音で聞こえ年齢チェックしませんか?』

https://www.signia.net/ja-jp/local/ja-jp/mosquito-noise/

こうした高音域の音は聞こえなくなってきているにもかかわらず、
日常生活において「キーン」と高い音が聞こえ続けてしまう
『耳鳴り』という症状を訴える方も少なくありません。


耳鳴りとは、外から音の刺激がないのに感じる音感であります。
耳鳴りには、難聴・めまい・耳閉感といった症状を伴い、
耳疾患によるもの、他に脳血管障害・高血圧・低血圧・貧血・
糖尿病・甲状腺腫などの全身疾患、または自律神経の乱れ・
ストレス・不安・うつといった精神的なもの・過労でも
生じることがあります。


因みに、持続的に耳鳴りを感じている人は人口の約10~15%と言われ、
65歳以上の高齢者に限れば、約30%の方が耳鳴りがあると考えられております。

耳鳴りとは珍しいことではなく、例えば周囲が静かな時にだけ
「キーン」と聞こえたという経験はないでしょうか。
唯、人は『聞く音』と『無視する』音を選別して調節することが
出来ますので、普段の生活では耳鳴りを無視することが出来ます。
ところが脳の調節機能が低下し、
例えば加齢に伴い自覚症状はまだないレベルの難聴になってきますと、
脳が感度を上げて過敏に音を聞き取ろうとした結果、
耳鳴りが絶えず起きてしまうということもあります。


この耳鳴りの原因となる一つに、耳の使い過ぎがあります。
因みに音を聞き取れる領域というのは、螺旋階段のような
形の構造をした蝸牛入口から高音域を聞き取り、
先へ行くにしたがい低音域を聞き取る領域となって行きます。
つまり一番手前の高音域を受け取るところは絶えず音を
受け続けますので真っ先に壊れていきます。
最近よく見る光景に、外出時は絶えずイヤホンをしたまま
の方を見かけることがあるかと思いますが、
このように音に対しての距離が近く、
長時間耳が音を浴びている環境で酷使してしまっていては、
早くに耳の不調が出てきても不思議ではありません。


ということで、今回は「耳鳴り」に良いツボを幾つかご紹介いたします!

耳鳴り反応点:耳門聴宮聴会角孫翳風天柱風池完骨下関・太陽・中渚外関
首肩こりの筋緊張緩和:天柱風池完骨肩井肩中兪肩外兪曲垣天宗臑兪肺兪
ストレス疲労軽減:合谷手三里三陰交足三里気海関元心兪腎兪内関百会

怒り・驚き・恐怖などの感情によるもの:太衝行間丘墟肝兪
味が濃い・脂っこい・甘いものなどの偏食によるもの:合谷内庭豊隆陰陵泉太白脾兪
不摂生な生活や食事などによるもの:太白足三里脾兪百会
加齢・慢性疾患・房事過多などによるもの:太渓腎兪気海三陰交復溜脾兪足三里百会

体は声を発しませんが、代わりに痛みや辛さで訴えてきます。
どのツボが良いかと迷われる時は、今回紹介しましたツボの中から
今の自分が気になったり痛かったりする場所に近いところを選び、
まずはお灸やツボ押しをしてみてください。

各ツボは、アメーバブログ「はりとお灸の豐春堂ブログ」の木曜コーナー
「お灸をしよう!」にリンクしております。
ツボの場所が分からない場合は、どうぞお気軽に当院にご相談ください。

「治未病」
何より他の病と同様に、
生活に支障をきたす痛み症状となる前に、
常日頃から予防対策をしておくことが肝要です。

普段の生活習慣としましては、
就寝時など、静かなところで耳鳴りが気になる方は
出来る限り静寂を避け、音楽を流したりして意識を
耳鳴りから逸らしていく方法もあります。
音楽は途切れることのない聞き流しやすいもの、
例えば川のせせらぎなど自然の音がおススメです。

また日頃から過度のストレスを溜め込まないように気を付け、
出来る限り原因となるものから距離を置くことも大事なことです。


またストレス対策として適度な運動・ストレッチを取り入れて
おきますと、体の血行促進にも繋がります。


他、日頃から適度な休養と十分な睡眠時間の確保というのも大切なことです。

そして、食事面では味の濃いもの、脂っこいもの、甘いものなどの
摂り過ぎは注意です。息切れ・倦怠感、或いは眩暈・不眠と言った
耳鳴りへと繋がる要因にもなりますので控えておきましょう。

耳鳴りは外から聞こえるものではなく、脳内から発信されるものであります。
ですから耳鳴りに注目すればするほど音が気になってしまいます。
一つの方法としまして、就寝時に耳鳴りの苦痛が取れる程度の音量を、
音源がどこにあるか分からない場所、例えば足元から壁に向けて部屋全体に
音が行き渡るように設置してみるのもあります。

これらのことで少しでも生活の妨げにならぬ一助になれば何よりです。