facebook はりとお灸の豐春堂

LINE@で、
友だち限定の情報を配信しています!
友だち追加のQRコード

  • HOME
  • > お知らせ
変形性膝関節症対策のツボ。

近年になりまして、膝痛を訴える方が増えてきております。
痛みの原因としましては、日常的な運動不足・肥満・過度な運動スポーツ・
加齢による膝関節周囲の衰えなどが挙げられます。


膝痛とは膝関節とその周囲に起きる痛みであり、
変形性膝関節症・スポーツによる外傷などと
いったものがあります。


また、膝痛には骨折や靭帯損傷などといった手術適応の症状もありますので、
その際は速やかに医療機関への受診を行いましょう。


そこで今回は、当院でも訴える方の多い変形性膝関節症を取り上げて行きます。
変形性膝関節症とは、関節軟骨が変形や摩耗することにより起きる痛みで、
40歳代からみられ始め女性の方が多い傾向にあります。
症状は痛み他に、関節部の熱感・冷える・浮腫む・腫れる・重怠い・
水が溜まる・庇うような歩き方をするといったものが挙げられます。


更に症状が進みますと、膝関節の動きが制限されたり、O脚・X脚といった変形、
膝周囲の筋肉が萎縮し、階段の昇り降りや正座が困難となってきます。


東洋医学的から見た膝痛の原因としましては、外感病によるものと、内傷病・外傷による
ものが挙げられます。
外感病とは、風・暑・湿・燥・寒・火といった季節や環境の変化、伝染病や流行病といった
外からの影響によるものです。
内傷病とは、暴飲暴食・過度な食事制限・過労・運動不足など不摂生な生活からの影響に
よるものです。
外傷とは、打撲・捻挫・骨折・刺傷・火傷・凍傷など外的な力からの影響によるものです。

外感病による膝の痛み
痺症(ひしょう)・・・『痺』とはとは詰まって通じないという意味です。
風・寒・湿・熱といった外邪によってもたらされ、経絡が詰まり、気血の流れが滞ることで
関節痛や痺れを生じさせるもの。
①行痺(風)・・・痛みの箇所が定まらず、初期には悪寒発熱の症状が出やすい。
運動制限を伴うことが多い。
②痛痺(寒)・・・固定した痛みで、冷えた感覚を伴う。運動制限やこわばりがあり、
寒さで症状が悪化し、温めると軽減する。
③着痺(湿)・・・固定した痛みで、重怠い感覚を伴う。湿度が高いと症状が悪化する。 
④熱痺(熱)・・・局所の熱感・発赤・腫脹を伴う。冷やすと症状が軽減する。
発熱・多汗・口が渇きやすい。



内傷病・外傷による膝の痛み
①血瘀(けつお)・・・外傷によって瘀血が生じ経絡が滞り、気穴の流れが通じなくなることで
痛みが生じるもの
②腎虚(じんきょ)・・・加齢などにより腎精が不足したことにより骨髄が充足されず、
関節周囲に滋養が行き届かず痛みを生じるもの。
③傷筋(しょうきん)・・・スポーツや労働などにより関節周囲に負担が掛かり、
局所的に気血が不足し、滋養が出来なくなることにより痛みが生じるもの。


ということで今回は
「変形性膝関節症」対策のツボを幾つかご紹介いたします

膝の局所治療:内膝眼・犢鼻・鶴頂・血海梁丘曲泉膝関
陰陵泉足三里膝陽関陽陵泉委中委陽陰谷浮郄

外感病への治療
行痺:風池大杼風門膈兪血海陽陵泉懸鍾太衝
痛痺:腎兪命門関元
着痺:陰陵泉三焦兪
熱痺:大椎曲池
内傷病・外傷への治療
血瘀:三陰交膈兪血海合谷太衝
腎虚:腎兪太渓復溜三陰交血海
傷筋:合谷太衝血海三陰交陽陵泉

体は声を発しませんが、代わりに痛みや辛さで訴えてきます。
どのツボが良いかと迷われる時は、今回紹介しましたツボの中から
今の自分が気になったり痛かったりする場所に近いところを選び、
まずはお灸やツボ押しをしてみてください。

各ツボは、アメーバブログ
「はりとお灸の豐春堂ブログ」の木曜コーナー
「お灸をしよう!」にリンクしております。
体の冷えと首肩こりは、それぞれの「対策のツボ」
ブログをご参照ください。

また日頃の対策としましては、
やはり膝痛の原因の一つとして筋力の低下が挙げられます。
ですから、膝関節周囲の大腿四頭筋をはじめとした筋肉のトレーニングを
行っておくことが大切です。
特に自転車のペダル漕ぎや水中運動が効果的です。


身体的には体重の増加も膝の負担を大きくしますので、適性の体重とする
食生活や生活改善も必要となります。


その他、日頃の痛みを抑えるために膝サポーターの装着や衝撃吸収性の高い
シューズの使用も考慮してみましょう。


そして、東洋医学的な対策となります。
行痺(風)の場合は、エアコンなど直接膝に冷たい風が当たらぬようにしましょう。
痛痺(寒)の場合は、体を冷やさぬようにしましょう。
着痺(湿)の場合は、味の濃いもの、脂っこいもの、辛いもの、過度の飲酒などの
暴飲暴食や偏食は避けましょう。
腎虚の場合は、過労は避け、適度な休養と十分な睡眠を確保しましょう。
傷筋の場合は、身体的に特定の部位ばかりに負担が掛からぬように、
日頃の動きを改善していきましょう。


膝は朝起きてから寝るまで休むことなく、体の重さを支え、
曲げ伸ばしを繰り返す負担の大きな部位となります。


また下半身は日々鍛錬しておりませんと、気づかぬうちに衰えてしまう
ところでもあります。特に年を重ねてきますと顕著に現れます。


痛みを抑えることはもちろん大切なことですが、痛みを出さないようにしておく
日頃からの予防・養生も大切なことです。


下半身の運動は地味で面白みのない運動が多く、
なかなか継続しづらいものでありますが、
出来るだけ長く快適な生活を送れるように、
コツコツと頑張っていきましょう!